【2022年11月11日〜29日】『秋に咲く—器と写真』

多摩地区在住作家展

この度、2階の部屋では陶芸家ムライエイコによる練込作品を紹介する運びとなりました。ムライエイコは府中市在中の陶芸家で練込作品を中心に作品を発表してきています。東京藝術大学音楽学部を卒業後、東京混声合唱団に入団し全国各地で活動。第二子出産の後に自宅近くで陶芸を学ぶ。その時偶然に出会った練り込み技法に瞬く間に魅了され、それ以後は一水会(陶芸部)などのコンペティションに出品。1995年ムライエイコ個展『練込の器と飾り皿展』を皮切りに東京都を中心に作陶展を合計20回以上開催してきている。

ムライエイコの表現は『練込陶箱』(2011年)や『練込角皿』(2009年)に象徴されるように、伝統的な陶芸の世界に織り土(練り込み技法)をもってチャレンジし続けている。幾何学模様をあしらった器の図面を引き、そこから導き出した膨大な色数の土製のピースを作り、組み合わせ、練り込み技法による器へと仕上げてきている。釉薬と釜の炎によって出来る鮮やかな色。土のピースの配置と順列から導き出される独特の器。色彩とフォルムそれぞれが調和する器の在り方を追求している。

主催者

『秋に咲く—器と写真』

Web DSC1043 1 【会期】 2022年11月11日〜11月29日 【会場】 2階の部屋[Alternative Space] 【主催】Period

練込み

ムライ エイコ (陶芸家)

MuraiEiko portrait copy

プロフィール

東京生れ、東京藝術大学音楽学部卒業、東京混声合唱団に12年在籍退団後に作陶を始める。佐藤和彦氏に師事。平成29年コーネル大学美術館に買上、一水会 陶芸部展 硲記念賞 受賞、一水会 陶芸部展 佳作賞受賞、『現代日本の陶芸』に掲載

〇作品制作作品について
色も、粒子の大小も含めて数多くの組み合わせが可能な土を集めて「重ねる・切る」を繰り返すのが通常の板作りの「練込」の制作工程です。私はそこに、日本に於いても古くから織り継がれている麻の葉、矢羽根等の美しい絣の模様を様々に展開した器作りを( 直線的な練込は剥離し易いという難題を抱えても )したいと考えて土を織る「織リ土」と名付けました。

HANA アーカバルインクジェットプリント

村井 旬 (写真作家)

プロフィール

東京都出身、 ’97 テンプル大学アメリカ研究学科卒業、(主な展示)2006 「ワークショップ写真で発見!」 府中市美術館 2016 「ますいい建築圏」 川口市アートギャラリーアトリア (川口市/埼玉) 2017 「Art Viewing OME」青梅市立美術館 2018 「ディベータブル」展 2019 「村井旬写真展」百笑ギャラリー (相模原市/神奈川) 「平面の彼方#2」 2階の部屋 (府中市/東京)2020年アートの射程」2021年「乱反射」展

○作品制作について
私にとって写真とは、目の前の現実と写真によって作られる現実との狭間に現れる現象を視覚化しています。