【カフェインレス】メキシコ チアパス[中深煎り]

柑橘のきらめきと、やわらかな余韻を楽しむサン・アングスチンの一杯。

ブラウンシュガーのやさしい甘さと、スイートポテトの温かな香りがゆっくりほどける、メキシコ・チアパスのカフェインレスである。
ネクタリンを思わせるほのかな果実感が静かに寄り添い、夜の読書や食後のひとときに似合う一杯へと仕上がっている。

Tasting Note
シトラス、フルーティー、アシディティ、ミルキー

Data
産地:ビジャ・ファティマ地区、サン・アングスチン、ウィラ県、コロンビア
農園:地域の小規模農家
品種:ブルボン ― 伝統的な高品質品種。丸みのある甘さと、やわらかな酸味が魅力。
プロセス:フリーウォッシュド ― コロンビアらしいクリーンな酸味と、透明感のあるカップを生み出す。
標高:1,690~1,880m


このコーヒー豆との出会い

コーヒーストーリー

コロンビア南西部ウィラ県サン・アングスチン、ビジャ・ファティマ地区の小規模農家で丁寧に育まれたブルボン種。シトラスを思わせる明るい香りと、ミルキーな口あたりをあわせ持つシングルオリジンである。浅煎りならではの軽やかさに、冷めるほど果実味の層がゆっくりとひらいていく。

サン・アングスチンは、古代石像群で知られる考古公園を擁する土地としても知られ、コーヒーの風味だけでなく、時間の堆積を感じさせる地域である。
その山あいにあるビジャ・ファティマ地区、標高1,690~1,880mの高地で育つこのブルボンは、昼夜の寒暖差のなかでゆっくりと実を結び、カップに明るく澄んだ印象をもたらす。
ウィラのコーヒーは、ウォッシュド由来のクリーンさ、甘さを伴う酸、果実を思わせる香りで高く評価されている。本豆のフリーウォッシュド精製も、その透明感を素直に引き出している。
ひと口目に立つのは、伸びやかなシトラスの香りである。続いてフルーティーなアロマときれいなアシディティが広がり、柑橘の爽やかさに輪郭を与える。
口あたりにはほのかなミルキーさがあり、ブルボン種らしいやさしい甘さが全体をやわらかく包み込む。そのため、浅煎りでありながら尖りすぎず、親しみやすい印象にまとまっている。
温かいうちは香りの明るさが先に立ち、少し冷めると果実のレイヤーがより鮮明に現れる。ひとつのカップのなかで表情の移ろいを楽しめるのも、この豆の魅力である。
朝の最初の一杯にはもちろん、午後に気分を切り替えたい時間にも心地よく寄り添い、軽やかさと充実感をあわせて届けてくれる。

コーヒー抽出

抽出はハリオV60との相性がよい。湯の抜けのよさがシトラス感と透明感をすっきりと引き出し、この豆の華やかさを素直に楽しませてくれる。
より丸みを出したい場合はカリタウェーブ、やわらかな飲み口を強めたい場合はカリタ台形3つ穴も選択肢となる。ただし、この豆の個性を正面から味わうなら、V60がもっとも適している。

テロワール

ウィラは、コロンビアを代表する高品質産地のひとつである。高い標高、雲の多い気候、比較的一定した日中気温が、豆の成熟をゆっくりと進め、甘さと酸のバランスを形づくる。
その土地性に、サン・アングスチンの文化的背景と小規模農家の丁寧な仕事が重なることで、この一杯には単なる爽やかさを超えた奥行きが生まれている。

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