インドネシア チャンドラ ブルボン[中煎り]

大地の深みを、やさしくほどくマンデリン

《テイスティングノート》
オレンジ、ブラウンシュガー、アーシー

[Data]
産地: タケンゴン、アチェ、インドネシア
農園:アイサラーコピティアム農園
品種:ブルボン(伝統的な高品質品種。丸みのある甘さと柔らかな酸味が魅力)
プロセス:セミウォッシュド[スマトラ式] – 独特のアーシーさと甘みを引き出す伝統製法です。
標高:1,400~1,600m
規格:スペシャルグレード
焙煎:手網焙煎。小ロット焙煎で優しい甘さと大地の余韻を際立たせています。

アチェ・タケンゴンの高地で丁寧に育てられたブルボンが、インドネシアコーヒーの印象をやさしく塗り替える一杯です。オレンジを思わせる明るい香り、ブラウンシュガーのようなやわらかな甘さ、そして土の気配をほのかに感じる穏やかな余韻。深みがありながら重すぎず、まろやかに広がる味わいをお楽しみいただけます。


このコーヒー豆との出会い

コーヒーストーリー

スマトラ島北部、アチェ州タケンゴンは、標高1,4001,600mの冷涼な高地です。山あいに立ちこめる霧、昼夜の寒暖差、豊かな雨、そして火山性を含む肥沃な土壌。こうした環境のなかでコーヒーチェリーはゆっくりと熟し、香りの複雑さと、やわらかな甘さを育んでいきます。

インドネシアのコーヒーは、力強いコクや大地を思わせる風味で親しまれてきました。このチャンドラ ブルボンもまた、そうした土地の個性をたたえながら、どこか親しみやすく、なめらかな表情を見せてくれます。精製はセミウォッシュド、いわゆるスマトラ式。湿潤な気候に適したこの製法によって、果実味は穏やかに整い、丸みのある口あたりと、インドネシアらしい落ち着いた余韻が引き出されています。

とりわけ印象的なのは、ブルボン品種ならではのやさしい酸と、マンデリンを思わせる深みが無理なく溶け合っている点です。ひと口目にはオレンジのような明るさがふわりと立ち上がり、続いてブラウンシュガーを思わせるまろやかな甘さが広がります。後味には、湿った木や土を連想させる静かなニュアンスが残り、派手さではなく、じんわりと心に残るおいしさへとつながっていきます。

焙煎は深煎りのハンドロースト。小ロットで丁寧に熱を入れることで、ブルボンらしい端正な甘さと、なめらかな質感を活かしました。香りの明るさをすっきり楽しむならハリオV60、甘さと口あたりの丸みをより豊かに引き出すならカリタウェーブがおすすめです。朝のはじまりに寄り添う一杯としても、午後の読書やくつろぎの時間にも、心地よくお楽しみいただけます。

コラム
「マンデリン」は品種名ではなく、スマトラ島の一民族名に由来する流通上の呼び名とされています。つまりこの名前には、豆そのものの種類だけでなく、土地に根ざした風味の記憶や、長く親しまれてきた味わいのイメージが重ねられているのです。

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