希少生豆ーMicrolot Beans

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コーヒー農園へ

念願だったコーヒー農園に行ってきました。店舗を持ってからいつかは必ず自分の五感で現地に触れたいと思っていました。

スケジュール

日程:2017年1月30日〜2月9日
成田空港出発〜経由「ダラス空港」〜 ニカラグア空港(首都マナグア)に到着、農園に一番近い都市エステリへ移動

日本はコーヒー豆は海外からの輸入品ですーコーヒー農園にお邪魔させてもらいました。

サン・ファン・デル・リオココを通りぬけ『モンテクリスト農園』へ行きました。そこは、自然をもとの状態に留めてたジャングルタイプの農園です。実際には、山に自生している木々とコーヒーの木を見分けるのがとても大変でした。この日は、ゲイシャ種の赤ちゃん、やウォッシュド精製を見学させてもらった後には、街に降りて焙煎場の見学をして終了。

農園へ向かう車道、前日の雨で悪路が更に一段と悪くなっていました。
ジャバニカ種の苗木。枝がYの字に上に向いているのは素晴らしいそうです。
ジャングルタイプのコーヒー農園を歩いて移動しました。

車に乗ってサン・ファン・デル・リオココから『モンテクリスト農園』へ移動しました。ウォッシュド精製、アフリカンベッドに平らにならして天日乾燥をしています。今回は欠点豆のピックの作業を一緒に手伝わせて貰いました。昨日とは別の山にジャバニカ種・パチェ種の見学に同行。

コーヒー精製

コーヒーの精製方法には主に『ウォッシュド』、『ナチュラル』、『パルプドナチュラル(ハニープロセス)』の3種類あり、それぞれ風味や作業工程が異なります。
私が行った農園ではウォッシュド精製を見学・体験させてもらいました。果肉を機械で除去した後、粘液質であるミューシレージを発酵槽で分解し、水で洗い流してから乾燥させます。雑味が少なく、クリアで爽やかな酸味が特徴です。均一で高品質な豆を得やすい反面、大量の水が必要なため、水資源が限られる地域では難しい場合もあります。


因みに『ナチュラル』は収穫したチェリーをそのまま天日乾燥させる方法です。果肉の糖分が豆に移ることで、甘みやフルーティーな風味が強調され独特のコクが出ますが、乾燥に時間がかかり管理が難しいため、味のばらつきが生じやすいのが特徴です。

パルプドナチュラルは果肉の一部を除去しつつ粘液質を残して乾燥させる方法で、ウォッシュドとナチュラルの中間的な手法です。これにより、甘みとコクを保ちながらも、クリアでバランスの良い味わいに仕上がります。近年、甘みやフルーティネスを求めるスペシャルティコーヒーで注目されています。
これらの精製方法はそれぞれの地域の環境や求める味の特徴によって使い分けられ、コーヒーの個性を大きく左右する重要な工程です

ウォッシュド精製って?まずは現地でやってみた

コーヒーのウォッシュドプロセスは、収穫後にチェリーから果肉を機械的に取り除くところから始まります。この時点で種子はミューシレージという粘性のある糖分を含んだ膜に覆われています。ミューシレージは放置すると腐敗しやすいため、種子を水槽に浸して発酵させ、その中の微生物がこの粘膜を分解します。発酵が適切に進むと、次の段階で水を使ってミューシレージを丁寧に洗い流します。この一連の水洗いの工程により、ウォッシュドコーヒーは透き通ったクリアな味わいが生まれます。発酵時間は環境により異なりますが、通常は12~72時間程度管理されます。最後に、種子の乾燥と脱穀を経て、生豆の状態に仕上げられます。
このように、果肉を除去し、発酵と洗浄を経て余分な粘液質を取り除くことで、コーヒー本来の爽やかで明瞭な風味を引き出せるのが、ウォッシュドプロセスの特徴です。

この段階では種子は、ミューシレージと呼ばれる粘膜に覆われているので、このミューシレージを取り除く必要があります。ミューシレージは糖分を多く含み、しっかりと落とさないと腐敗する心配があるため、種子を貯水タンクに入れ発酵によって成分を分解します。
『パルパー』コーヒーチェリーを収穫した後に、パルプと呼ばれる果肉を機械で取り除きます。
『アフリカンベッド』木製の枠に金網が張られており、その上にコーヒー豆を均一に広げて乾燥させます。棚の下から風が通り、豆全体に空気が行き渡るため、湿気がこもらずムラなく効率的に乾燥が進みます。人の手で豆をまめにかき混ぜることで、乾燥の偏りを防ぎ、カビや腐敗のリスクを減らすことができます。雨天時にはカバーをかけて豆を守るなど、管理も重要です。アフリカンベッドはスペースが限られる地域でも導入しやすく、品質の良い豆を生み出すことが出来ます。

その他のプロセス

セミウォッシュドプロセス

ナチュラルプロセス

パルプドナチュラル

生産国で行われている処理とはードライミル工場編

ドライミル工場は、コーヒーの生産プロセスにおける後工程の工場で、乾燥後のコーヒーチェリーから硬い外皮を取り除き、内部の生豆を取り出して加工し、品質検査を行って袋詰めまでする役割を担います。前の工程であるウェットミルで洗われたり果肉を取り除かれたりしたコーヒー豆が運ばれてきます。

エステリからマダガルパへ移動して、ドライミル工場「BENCAFE」へ移動します。

主な役割

  • 脱穀と加工:コーヒーパーチメント(生豆を覆う外殻)を取り除きます。
  • 品質選別:欠点豆などを除去し、品質を安定させます。
  • 袋詰め:加工された生豆を袋に詰めます。

「ドライミル」と「ウェットミル」の関係

  • ウェットミル:コーヒーチェリーから果肉を取り除いたり、洗浄したりする工場で、ドライミルの前工程にあたります。
  • マイクロミル:ウェットミルとドライミルを合わせてマイクロミルと呼び、一部の農園ではこれらをまとめて所有・運営していることがあります。
カッピングをしています。
パティオ乾燥:平らに整備された地面(コンクリートや土の広場)にコーヒー豆を広げて乾燥させる伝統的な方法。広いスペースが必要で、乾燥ムラや天候の影響を受けやすい特徴があります
農園主の奥様のマリリンさんと娘さんのマリアちゃん
農園主のフランシスコさんと後ろ姿はモンテクリスト農園主のゴメスさん

手網焙煎珈琲焙煎舎で販売しているコーヒー

当店のニカラグアのお豆はこちらの『モンテクリスト農園』産です。宜しければお試しください。

優しい味わいのニカラグア。
キレイな酸味が特徴ですがあえて抑えて甘みを最大限に出しました。
少々残る爽やかな酸味と甘みのバランスが絶妙です。

生産国:ニカラグア
生産地: サン・ファン・デル・リオ・ココ
農園 : モンテクリスト農園