珈琲焙煎舎のコーヒー豆の選び方〜手網焙煎

珈琲焙煎舎のコーヒー豆の選び方

焙煎士の経験が反映される贅沢なコーヒー体験。

こんにちは、広報のむらいです。珈琲焙煎舎では2011年の開業以来「手網焙煎」を行ってきています。手網焙煎のコーヒー豆を求めて来店されるお客さんには、飯島が口頭にてご質問に直接お答えしています。お店までいらしてくれる方たちに共通するのは、やっぱりご自身でも「手網焙煎」をご自宅で行っています。独学で行っている場合によく出会う問題として、正解探しの旅に出た後に、戻るべきの場所を見失ってしまっていました。手網焙煎についての会話を隣で聞いているのはとても楽しいことです。もし、この記事を読んで、もう少し手網焙煎について知りたくなったら、一度手網焙煎のコーヒー豆を飲んでみてください。

コーヒー豆は生産国によって品種や標高だけでなく、精製プロセスも大きく異なり、主にウォッシュド、ナチュラル、ハニープロセスの3つの方法があります。ロースターはこれらの特徴を踏まえ、豆の個性と状態を見極めながら火力や焙煎時間を調整し、狙い通りのローストレベルに仕上げることが重要です。

手網焙煎は、この繊細な調整が可能で、火加減や網の振り方を細かく調整することで、浅煎りから深煎りまで幅広い焼き加減を繊細に表現できます。直火でありながら炎から離してじんわり熱を伝えるため、豆の内部まで均一に熱が入り、複雑な香りや味わいの奥行きを際立たせます。ロースターの技によって、一釜ごとに味のグラデーションが生まれ、同じバッチでも多彩な風味を楽しむことができます。

生豆は一粒一粒に異なる個性が宿っており、ロースターはそれを見極めながら焙煎の微妙な調整をします。焙煎時のハゼ音や香り、色変化を五感で捉え、豆の状態に応じて火の通し方を変えることで、味の多様性と深みを表現します。少量からじっくり焙煎できる手網焙煎は、機械焙煎にはない柔軟性があり、ロースターの熟練の腕があってこそ、豆本来の魅力を最大限に引き出した多彩な味わいのコーヒーが生まれるのだと思います。

珈琲焙煎舎では手網焙煎によるコーヒー豆の販売をしています。

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▼コーヒー豆について

ETHIOPIA YIRGACHEFFE

エチオピア イルガフェチェ アリーチャ

焙煎レベル:中煎り

精製方法:ウォッシュド

焙煎方法:手網焙煎 中煎り

生産地:エチオピア南部地域ゲテオ県イルガチェフェ郡アリーチャ村

農園主:アシェナフィ・ネガ 

標高:2,000〜2,200m

品種:デガ

▼焙煎人からのコメント

中煎り豆のシリーズの中でも、これは一番浅煎りに近くなるように焙煎しています。

2ハゼが始まってすぐに止めて冷却をしています。

浅煎りにするとまるで紅茶のような味わいが得意なイルガチェフェをあえて少し深めに焙煎することで、普段あまりエチオピアの浅煎りを敬遠している方たちにっとての入門編として作りました。豆にほんのり華やかさを残しつつ、キャラメルのような後味が広がります。

フローラルジャスミンティーのような香り。アプリコットの様な酸味。クリーミーキャラメルのような甘み。明るい酸味。クリヤーな味わい。

▼カッピングノート

クリーミーキャラメル フローラル クリーンアフターテイスト

▼生豆の特徴

【基本情報】

デガ品種(Dega)は、エチオピア原生のコーヒー品種で、主に南部エチオピアのゲデオ、イルガチェフェなど標高の高い地域で栽培されています。

【生豆特徴】

スクリーンサイズが小さく、丸みのある豆形状が多い傾向があり、イルガチェフェ等の他品種と比べてもユニークな見た目。

樹木としては中くらいの樹冠と実のサイズが特徴的。

標高2100~2300mなど、非常に高地で育てられるため、豆が硬く焙煎が難しいとされる一方、独特の風味が生まれやすい。

デガ種のコーヒーはフローラル、ライチ、メロン、洋梨、グリーンアップル、ストロベリーなど多様な果実味や華やかさ、ロングアフターテイストが特徴。

【エチオピアにおける位置づけ】

現地のランドレース(土着品種)の一種であり、詳しい系譜や遺伝的情報は文書化が少ないのが現状。

クルメやウォリショなどとともに、エチオピア各地の伝統的コーヒー品種の代表例として扱われています。

【まとめ】

デガ品種は、エチオピアコーヒーの多様性を象徴する原生品種で、標高の高い冷涼な地域で栽培され、独特の風味と豆の形状が愛されています。その名称由来や農業生態的背景もユニークで、エチオピアならではのコーヒー体験を提供してくれる品種です。

▼今回のロット・生豆について

エチオピア・イルガチェフェの東にあるアリチャ村で育った今回のロットは、とにかく華やかで透明感のある一杯。標高2000mを超える高地で育つデガ種は、ウォッシュト精製によってフローラルな香りと明るい酸味が際立ちます。収穫したチェリーは水に浮かべて未熟豆を丁寧に取り除き、約18時間の発酵のあときれいな水で洗い流し、2週間近く天日干し。手間ひまかけた工程が、クリーンで上品な味わいを生み出しています。

【生産者】

この豆を手がけるのは、若手生産者のアシェナフィ・ネガさん。彼はアリチャとイディドに農園と精製所を持ち、2022年には新たにウォッシングステーションを完成させました。輸出会社と直接パートナーを組むことで、品質の高いコーヒーを安定的に、しかも適正価格で届ける仕組みづくりにも力を入れています。

さらに彼は地域の未来にも投資中。苗木を地元農家に配布したり、自費で研修センターや集会場を建てたり、道路整備まで支援。こうした取り組みのおかげで、アリチャのコミュニティ全体が少しずつ成長しています。

【テロワール】

アリチャは自然豊かな山岳地帯。アカシアやイチジク、ニセバナナなどの木々に囲まれたセミフォレストコーヒーが主流で、近くではマンゴーやバナナ、アボカドなどのフルーツも盛んに栽培されています。この土地の恵まれた環境と、生産者の情熱が合わさって生まれるのが、今回の洗練された一杯。飲むたびに「やっぱりイルガチェフェは特別だ」と実感できるコーヒーです。

【最近のエチオピアのコーヒー事情】

エチオピアはアラビカコーヒーの起源とされる地域であり、その独特なモカコーヒーは世界中のコーヒーファンに広く愛されています。2000年代以降、スペシャルティコーヒーの需要が高まる中でイルガチェフェ地区が特に注目され、新しいコーヒー文化の中心地となりました。2020年からはCup of Excellenceの開催も始まり、その影響で小規模農家や新たなウォッシングステーションが市場に積極的に参加するようになり、業界には大きな変革が起きています。

その他の「手網焙煎コーヒー豆」

エチオピア イルガフェチェ アリーチャ[浅煎り]
【スペシャル・ロット】インドネシア オールド マンデリン《7年熟成豆》ラウトタワル[深煎り]100g

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